Healthy Company

健康経営・働き方改革を応援するWEBメディア

健康的で生産性の高い空間を評価する「ウェル・ビルディング・スタンダード」とは

June 6, 2017
約 4 分

人を中心にして健康・快適な建物/空間を評価する認証制度-「ウェル認証」が2014年から始まっています。今回は「ウェル・ビルディング・スタンダード」についてどのようなものなのか概要と評価項目をお伝えします。

ウェル標準・ウェル認証とは

2012年にビル・クリントン元アメリカ大統領が主宰する「クリントン・グローバル・イニシアティブ*2012」において、「ウェル・ビルディング標準(Well-Building Standard)」(以下:ウェル標準)という理念が大々的に発表されました。

これは働く人の幸せや健康、生産性・快適性の向上を目的にワークプレイスを評価する認証制度で、具体的な評価項目は「空気」「水」「栄養」「光」「フィットネス」「快適性」「心」の7分野、計102項目。必達の41項目と、さらなる快適性を実現するための61項目で構成されています。

2014年に世界で初めて認証されたCBREロサンジェルス・オフィス

ウェル認証の主な評価項目

  • 空気(AIR):29項目

ホルムアルデヒド、VOC(塗料、接着剤、家具など)、PM、換気、CO2濃度、フィルター、カビ、施工時、入口、清掃、殺虫剤、除草剤、農薬、アスベスト、PCB、湿気、気密性

  • 水(WATER):8項目

水質、水分摂取

  • 栄養(NOURISHMENT):15項目

果物・野菜摂取、添加物、トランス脂肪酸、アレルギー、手洗い、保存、レスポンシブル農業、内容情報、適量、菜園、食習慣、食事スペース

  • 光(LIGHT):11項目

ライトデザイン、サーカディアン照明、照明・日照グレアコントロール、色温度、反射、自然光、窓開口

  • フィットネス(FITNESS):8項目

階段、インセンティブ(ジム会員、レース、バイクシェア)、歩行者アメニティ、公園、多様な利便施設、自転車、シャワー、ロッカー、エクササイズスペース、マシン、スタンディング・デスク

  • 快適性(COMFORT):12項目

障害者アクセス(ADA)、人間工学(PC・机・イス高)、騒音(内外)、温熱環境、臭気(負圧)、反響音、サウンドマスキング、反響防止(天井、壁)、防音、個別空調制御、輻射空調

  • 心(MIND):19項目

WELLガイド、メンタル・フィジカル図書、アンケート、バイオフィーリア、プライバシー、収納、昼寝(スリープサポート)、出張配慮、産休、育休、介護、授乳時間、体調管理センサー、チャリティー参加、製品情報、天井高、アート作品、革新的特性

認証ランクは、評価の高い順にプラチナ、ゴールド、シルバーの3段階で、必達の41項目を満たすとシルバー、これに加えて、さらなる快適性を実現する項目が40%を超えるとゴールド、80%を超えるとプラチナとなります。

この理念に対して日本においても強い関心が集まっており、実際にウェル認証の取得を検討する大手企業も出始めています。これまでも健康経営は重要事項でしたが、もっぱら人事マターとして取り扱われていました。

しかしウェル標準は、健康経営を推進する強力なツールとしてワークプレイス(ハードとソフト両方の働く環境全般)を位置づけており、従来欠如していた領域を埋める大きな進展といえるでしょう。

ウェル認証制度はIWBI(International WELL Building Institute)が運営し、実際の認証はLEEDの認証を手がけるGBCI(The Green Business Certification Inc.)が担う。日本ではGBJが普及啓発やトレーニングマテリアルの提供などを計画しています。

2014年に世界で初めてオフィスに適用されたウェル認証事例は、CBREロサンジェルス・オフィスで、その後、CBREがコンサルティングしたオーストラリア、シドニーにあるマッコーリー銀行(Macquari Group)のオフィス2棟もウェル認証を取得しています。

まとめ

いかがでしたか?日本ではまだまだ広がっていない理念ですが、これからの時代経営者としては無視できない考え方です。重要なことは理解しているけれどもなかなか取り組めないと言う方のために、次回はウェル標準の特徴や投資対効果についてお伝えします。

いいね!と思ったらシェアをお願いします!
⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

About The Author

The Healthy Company編集長細波恭輔
このライターへの問い合わせ・仕事の依頼はsaiha@kankyocoms.co.jpまで

Leave A Reply

*

CAPTCHA


Comment On Facebook